PostgreSQLデータベースをサーバーにおいて、複数ヶ所からアクセスしつつ、システムを構築するという場合、開発する方法の一つは、ODBCドライバーを使うことです。もちろんこれはマイクロソフトウインドウズ環境に限られるわけですが、VB.NETなど、パソコンなどで開発しておられる方には手っ取り早い方法だと思います。
私もこの方法が良いと思い、数年前から取り組んできて、実際にこの形態で、本格的なシステムを構築したこともあります。
ところが実際に使い始めるといろいろ問題が生じてきました。VB.NETには確かにデータベースを扱う便利なツールがあるのですが、これが便利な反面、ブラックボックス的なところがあって、開発者側で制御できない所があるという問題がありました。例えば、大量のデータ(とはいってもせいぜい数千件しかないのですが・・・)を含むデータベースをメンテナンスしようと思ったら、VB.NET側でいったん全データを読み込むという課程が入るので、プログラムを立ち上げても、実際の操作画面がなかなかでてこない・・・、という深刻な問題がでてきました。結局はSelect文などをこまめに使いながらカバーしてやらないといけないので、逆に開発に手間がかかってしまいます。ほんの小規模な開発はともかく、通常の規模のシステム開発は難しいというのが実情でした。
そしてもっと致命的だったのは、VB.NETのバージョンが変わると、以前のコードが使えなくなるという現象です。VisualStudioのバージョンアップで、データベースのインターフェイスの考え方が全く変わってしまう、などということがあって、私としては、こりゃーもうだめだという結論を出しました。
つまり、ほんの小規模な開発なら、ODBCドライバーを使ったVB.NET開発もいいですが、本格的な開発はこの方式ではだめだということです。
次に出てきたのが、PHPによる開発です。これについては、また次回にお話ししたいと思います。